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トップページ学校紹介ガイドライン>セクシャル・ハラスメントに関するガイドライン

セクシャル・ハラスメント防止・対応
      に関するガイドライン

 

制定 2003年4月1日

 

Ⅰ ガイドライン制定の趣旨

 

花園中学高等学校は、本校の人権教育方針、および、憲法、教育基本法、男女雇用 機会均等法 等の精神に則り、本校の構成員すべてが快適な環境の下で学び、働くことができるよう、セクシャル・ハラスメントの防止に努めます。また、セクシュアル・ハラスメントが発生した場合には、速 かに対応し、適正で公正な措置をとります。こうした取り組みの基本方針と、具体的な取り決めや責任体制を示すために、このガイドラインを定めます。

 

Ⅱ 基本方針

 

1.花園中学高等学校および花園中学高等学校構成員の責務

 

花園中学高等学校は、セクシュアル・ハラスメントに厳しい態度で臨むとともに、それを生むおそれのある教育・労働環境を改善するよう努めます。そのために、このガイドラインに基づくセクシュアル・ハラスメント防止・対応の取り組みに責任を負います。花園中学高等学校の全構成員は、ガイドラインの趣旨を理解し、学校の内外を問わず、人との関係において相手方の人格を尊重し、セクシュアル・ハラスメントを起こさないこと、防止することに意識的に取り組まなければなりません。また、セクシュアル・ハラスメントを目撃したり、相談を受けたりした場合、このガイドラインに基づき速やかに適切な行動をとることが求められます。
 とくに教員は、生徒に対して持つ権限や影響力の大きさを自覚し、教育活動の様々な場面でセクシュアル・ハラスメント防止・対応のための活動に取り組む責任を負います。

 

2.セクシュアル・ハラスメントの定義

 

このガイドラインでいうセクシュアル・ハラスメントとは、学習・課外活動・労働における関係の中で、相手方の望まない性的な言動によって、相手方に不快感や屈辱感を与え、その人格を傷つけたり就学・就労を困難にさせたりすることです。

 

セクシュアル・ハラスメントは人権侵害行為です。

「相手方の望まない性的な言動」とは、次のような行為を指します。
性暴力、相手のいやがる身体的接触、相手方を傷つけおとしめるような性的な性質のことばや視覚表現、相手の意に反する性的関係や交際の強要・誘いかけ、ストーカー的行為、性的少数者に対する無知や偏見に基づく言動、相手の望まない「男らしさ」「女らしさ」や性役割の押しつけ等。
これらは、行為者の意図がどうであれ、相手の心身を傷つけ、その個人としての尊厳と人格権* を侵害する行為であり、「性的いじめ」だと言えます。このいじめ行為は、相手の就学・就労環境を悪化させることであり、その学ぶ権利、働く権利を奪うことにもつながります。

 

*自分の性に関わることを自分で決定する権利やプライバシー権などを含みます。

 

セクシュアル・ハラスメントは多様な形をとりますが、次のような分類が可能です。

a) 自らの地位や権限、力関係における優位性を利用し、相手がはっきり拒否できないのをいいこ とに、その人が望まない性的な言動を行うこと。

 

b) 教育上、職務上、何らかの利益(不利益)を相手に与え得る地位や力を利用して、性的な誘い かけや要求を行うこと。また、それに対する相手の態度を理由に、学習や課外活動・労働にお ける利 益(不利益)を与えること。この場合、相手に利益(不利益)を明示したかどうか、 利益(不利益)を実際に与えたかどうかは問題ではありません。

 

c) 性的な言動、性的な絵や写真の掲示や提示によって、周りの人々に不快感や屈辱感を与え、あ るいは、学び、働く意欲を失わせるような行為。なお、女・男の性別に応じたふるまいや役割を、明示的・暗示的に相手方に押しつけ言動は「ジェンダー・ハラスメント」と呼ばれますが、それが放置されているような環境は、セクシ ュアル・ハラスメントの温床となります。

 

3.セクシュアル・ハラスメントを生むもの

 

セクシュアル・ハラスメント発生の背景、要因を次のようにとらえることができます。

 

学校の中に存在する力関係

本校の中には様々な立場の人がおり、たとえば、教員と職員、管理職と一般教職員、専任教員と非常勤講師など、様々な立場上の関係が存在します。この関係は、地位・権限の違いや、一方が他方に影響力や強制力を持つといった力関係を内包しています。
とくに、教員と生徒の関係では、教員は、生徒の評価や単位認定、学校外の生活をも含む指導、処罰を行う権限を持ち、生徒を従わせる強い力を持っています。一方、生徒は、基本的に、担任や教科担当、クラブ顧問等を選ぶこともできません。
学校の中に存在する力関係はそれだけではありません。生徒の中でも、上級生と下級生、クラブの先輩と後輩の間、ある場での人数の多い・少ない、個人間の身体的な力の差などから力関係が生じます。また、女性と男性、少数者と多数者など、社会的に作られた力関係が学校の中で働いています。
これらの力関係は複雑にからみ合い、一つの構造をつくりだしていますが、その中で優位にあるものが、自分の力を悪用・濫用し、教育・労働における関係を性的な関心や欲求に基づいてねじ曲げる行為、それがセクシュアル・ハラスメントです。

 

セクシュアル・ハラスメントを押し隠す力関係の構造

このような力関係は、セクシュアル・ハラスメントを押し隠してしまうことにもなります。力関係で弱い立場に置かれている被害者は、セクシュアル・ハラスメント行為をその場で拒否しにくく、また、人に相談したり申告することも困難です。一方、力関係において優位にある加害者は、自分のセクシュアル・ハラスメント行為に無自覚でいられることから、被害者の拒否を受け止められず、加害行為をくり返すことになります。
また、中学校・高校では、教員が未熟な生徒を導くという考え方があたりまえになっています。

生徒の保護という目的で、そのプライバシーの領域にまで立ち入った教員の指導がなされることもあります。このような「常識」が、教員からセクシュアル・ハラスメントや暴力の被害を受けた生徒への圧力、さらにはいじめやバッシングを生むこともあります。
教員と生徒の関係のみならず、総じて、学校内の人間関係は密で、共同体的な色合いも強く、個人に対する集団の圧力が強く働く傾向があります。こうしたことも、セクシュアル・ハラスメントを押し隠し、訴えを封じ込めてしまう要因となります。

 

性的少数者*に対する偏見、性役割の押しつけ

一般社会において支配的な性のとらえかたは、本校の中にも当然のこととして存在しています。たとえば、人を女性・男性に二分し、異性愛を前提とする意識(それは、その枠組みでくくれない人々の排除につながります)。そして、個々人の意識や望みを無視して「女らしさ」「男らしさ」を求めたり、性によって決められた役割を押しつけたりする意識。男性中心的な性の秩序づけや、もっぱら女性の側が性的な関心の対象として見られる状況。
こうした意識や状況の結び付きによって作り出されている性的な秩序がセクシュアル・ハラスメントを生む要因となります。

 

*同性愛・両性愛者、「からだ」の性(身体的な性別)と「こころ」の性(性自認)が一致しないトランスジェンダー、その中で、性自認にあわせて身体的な性を変えようとするトランスセクシュアルの人たち、異性装を望む人たち、また、性染色体の構造や性器の形態などで、生物学的・医学的に「女性」・「男性」に分けられない(インターセクシュアルの)人たち等です。

 

コミュニケーションの不全・欠落

他者の言動が引き起こす自分の感情と率直に向き合い、それを的確に相手に伝えることは大切です。言うまでもなく、それは同時に、他者の感情を尊重し、確実に受け止めていくことでもあります。こうしたコミュニケーションができないような状態がセクシュアル・ハラスメント発生 の土壌となります。上記のような力関係の構造や性差別はもちろん、構成員間のコミュニケーシ ョンを阻害する様々な要因をとらえなければなりません。

 

加害-被害の関係は限定されません。

セクシュアル・ハラスメントの被害者が女性であることが多いのは事実です。しかし、ここで挙げた諸要因の結びつきによって、女性から男性への、あるいは、同性間でのセクシュアル・ハラスメントも生じます。
また、立場上の関係において下位の側から上位の側、たとえば、生徒から教職員へのセクシュアル・ハラスメントも生じます。 
したがって、セクシュアル・ハラスメントをめぐっては、それを生み出す特定の関係性、力関係の構造を見極めることが重要です。

以上のことから、セクシュアル・ハラスメントをなくすためには、少なくとも次のことが必要だと言えます。

a) 社会的に作られ、自分自身の意識をもとらえている性差別や偏見と闘うこと。
b) 就労・就学の場における力関係の構造とその中での自分の位置を自覚すること。
c) 構成員間の相互尊重に立ったコミュニケーションを大切にし、「イヤだ」という気持ちを当たり前に伝え、受け止めていけるような就労・就学の場を作ること。

これらは、以下の、セクシュアル・ハラスメント防止・対応の具体的な施策を貫く基本的な観点です。

 

4.ガイドラインの対象と適用範囲

 

ガイドラインの対象は花園中学高等学校の全構成員です。

a) 花園中学高等学校で学ぶすべての生徒に適用します。

b) 勤務形態を問わず、花園中学高等学校に在職するすべての教職員、および契約関係にある外部業者の勤務員に適用します。
c) 保護者会や後援会の構成員、教育実習生、学外から招聘されたクラブのコーチ に適用します。
d) 上記の者が花園中学高等学校での就学・就労等を終えた後も、就学・就労等の中で受けた被害についての訴えを申し出ることができます。時効は設けません。

 

ガイドラインの適用は、次の場合に行います。

a) 花園中学高等学校の構成員相互の間に問題が生じた場合。

学校の内外、就学・課外活動・就労の時間内か時間外かなど、問題が生じた場所や時間帯 を問わず適用します。
b) 花園中学高等学校構成員と学校外の者との間で問題が生じた場合。
就学・就労等の利害関係がある場合に適用します。ただし、加害者が学外者である場は、このガイドラインに定めた手続きを準用し、解決のために必要かつ適切な対応をとります。

 

Ⅲ セクシュアル・ハラスメントへの対応

 

セクシュアル・ハラスメントが発生した場合の対応とその体制については以下のように定めます。 なお、手続きや運営委員会(事務局)運営の詳細、運営委員、事務局員、相談員の選定・任期・業務 の詳細、その他については「ガイドライン運用細則」(以下、運用細則)に定めます。また、相談、調査活動等に関しては「マニュアル」の整備を進めていきます。

 

1.人権教育委員会と運営委員会(事務局)

 

セクシュアル・ハラスメントの防止と発生した場合の対応・措置は、「花園中学高等学校人権教育委員会(以下、人権教育委員会)規定」がこれを掌理し、その運営と推進のために「セクシュアル・ハラスメント防止・対応ガイドライン運営委員会」(以下、運営委員会)を設置します。
運営委員会は、相談員を中心に構成され、相談窓口に関わる業務の統括、話し合い斡旋委員や調査委員の選定、セクシュアル・ハラスメント防止のための施策等にあたります。
運営委員会には「事務局」を置き、諸活動をコーディネートします。事務局員の構成については男女比を考慮します。
なお、運営委員(相談員)には、学外の専門家による就任前研修と就任後の定期的研修を義務づけます。

 

2.セクシュアルハラスメント相談員

 

学内に窓口相談員を置きます。

窓口相談員は、花園中学高等学校の教職員から選定され、相談の受付と運営委員会の業務にあたります。窓口相談員については、原則として半数以上を女性とします。

 

学外に専門相談員を置きます。

セクシュアル・ハラスメント問題に精通した学外の専門家に専門相談員の業務を委託します。

 

学内窓口相談員および運営委員会と学外専門相談員との密な連携を図ります。

窓口相談員は、相談者の意思を尊重した上で、相談内容を専門相談員に取り次ぎ、方針について協議します。専門相談員は相談者が話し合い斡旋・苦情処理を申し立てた場合、その他必要と判断される場合、速やかに内容を運営委員会に報告します。こうした学内と学外専門相談員の間の連絡・連携は事務局が統括します。


3.セクシュアル・ハラスメントの相談・申し立てについて

 

ある行為を受けた人が、それが自分の望まない性的言動だと感じれば可能です。

この場合、行為者の意図や行為の具体的な形がどうであったか、ということは相談・申し立てを妨げる要因とはなりません。また、行為を受けた人が、それを拒否したか否か、あるいはその 場で抗議したか否かは問題とはしません。

 

行為を受けた本人からの相談だけでなく、第三者、保護者からの相談も受け付けます。

本人からの相談・申し立てについては、本人の意思を尊重した上で、所定の手続きをとります。本人が相談・申し立てを行わなくても、セクシュアル・ハラスメントではないかと思われる行為について、第三者が相談することも可能です。また、生徒の場合、本人の代わりに保護者が相談することもできます。相談・申し立ての際、第三者、保護者が付き添ってもかまいません。
本人が、セクシュアル・ハラスメントを受けていることを認めながらも、問題にする意志がない場合、本人の意思を尊重します。ただし、問題を放置することが本人により深刻な被害をもたらす、あるいは、花園中学高等学校の就労・就学環境を著しく害する恐れがあると人権教育委員会が判断した場合には、本人の意思や立場を配慮した上で、花園中学高等学校として迅速かつ適正な対応をとる場合があります。

 

相談・申し立て人の名誉とプライバシーを尊重します。

セクシュアルハラスメントの相談・申し立て、さらには、話し合い、調査・措置、情報開示等、セクシュアルハラスメント対応の全過程において、相談・申し立て人の名誉とプライバシーの保護を最優先します。この観点から、対応体制を構築し、その点検を不断に行います。
また、相談・申し立てを行った者が、そのことを理由に就学・就労上の不利益を受けることがないように、万全の配慮をします。


4.相談窓口について

 

学内と学外に相談窓口を設けます。

学内に複数の相談窓口を設けるとともに、学外にも相談窓口を置き、相談・申し立てを受け付けます。相談者は、どちらの窓口を選んでもかまいません。ただし、学内の窓口相談員が相談を受けた場合、相談者本人の同意を得て、相談内容を学外専門相談員に取り次ぎ、協議を踏まえて対応します。
また、生徒が相談者の場合、担任、学内カウンセラー、養護教員、クラブ顧問その他教職員も  相談を受け付けます。ただし、この場合、相談内容を速やかに学内ないし学外の相談員に取り次  ぎます。 

 

相談窓口は次のような役割をもちます。

相談員は、相談者の話を親身に聞きます。そして、今後どうしていくか、相談者自身が決められるように支援します。また、相談員が必要と判断した場合には、本人の同意を得た上で、医療機関等の案内をします。
相談後、どうするかについては、次のような方法が用意されています。いずれを選ぶかは相談者自身が決めます。
a)専門相談員に相談するにとどめる。
b)相手に抗議の意志を伝え、謝罪を求めるなどの話し合いを行う(「話し合い斡旋」の申し立て)。
c)花園中学高等学校に、問題解決のための具体的措置を求める(調査を伴う「苦情処理」の申し立て)。
d)その他
なお、相談者が、相談窓口を訪れることなく、話し合い・苦情処理などの方法を選び、運営委員会に直接申し立てを行うことも可能です。
また、花園中学高等学校が業務を委託している専門家以外の弁護士・カウンセラー・運動体等についての案内や、警察、司法機関等の利用に関する説明を相談窓口に求めることもできます。

 

相談の手段・方法は選択できます。

相談は、窓口への来訪だけでなく、手紙・電話・ファックス・Eメールなどでも受け付けます(この場合、原則として、面談の予約を受け付けることになります)。また、匿名でもかまいません。面談の場所を学校外に設定することもできます。

 

相談の受け付けに際して、相談員は次のような責務を負います。

相談員は、相談者の立場に立って話を聞き、相談者を傷つけるような言動を決してとらないようにしなければなりません。また、相談者のプライバシーと名誉の保護に万全を期すことが求められます。
相談後どうするかの選択については、相談者の意思の尊重を第一とします。生徒が相談者である場合についても同様です。そして、相談員、花園中学高等学校が成し得ることを提示し、相談者が希望する措置を迅速に行なわなければなりません。
これらのことは、相談員以外の教職員が生徒から相談を受けた場合などにも、対応の基本に置きます。


5.話し合い斡旋

 

話し合い斡旋とは?

相談者(以下、申し立て人)が、セクシュアルハラスメントの問題を当事者双方の話し合いで解決することを運営委員会に申し立てた場合、話し合いの場を設定します。 

 

話し合い斡旋の申し立てがあった場合、次の手順をとります。

a)運営委員会は、運営委員の中から、女性を含む若干名(当該事案の相談窓口となった相談員を除く)を「話し合い斡旋委員」(以下、斡旋委員)に選定します。
b)斡旋委員は、加害者であると申し立てられた者(以下、被申し立て人)に申し立てがあったことを伝え、その同意が得られた場合、担当の相談員を通じて、また、直接の申し立ての場合は本人にその旨を報告します。
c)申し立て人・被申し立て人双方が同意した場合、斡旋委員立ち会いのもとに当事者間の話し合いを行います。
d)申し立て人・被申し立て人から第三者、保護者を立会人として同席させたいという申し出があった場合、斡旋委員は原則としてこれを認めます。ただし、被申し立て人側の立会人の同席については、申し立て人の同意を必要とします。

 

斡旋委員は、話し合いの場において次のような責務を負います。

斡旋委員は、当事者の話し合いを円滑に進める支援を行います。話し合いを通じてどのような合意を得るかは当事者が決めることであり、斡旋委員が何らかの「調停案」を提示し、当事者間の合意を取り付けるようなことはありません。
斡旋委員は、セクシュアルハラスメント問題について当事者が認識を共有することと被害者の救済を専らとし、被害者への抑圧や問題の隠蔽にあたるような言動をしてはなりません。
斡旋委員がこれに反する言動を行った場合、また、一方の当事者から斡旋委員交代の要請があった場合、運営委員会は当該斡旋委員の交代を行います。

 

話し合い斡旋の成立

斡旋委員は、当事者双方が事態の改善・解決を了解した場合、斡旋が成立したと見なします。斡旋委員は合意内容を文書で当事者双方に確認するとともに、運営委員会を通じて人権教育委員会に報告します。

 

話し合い斡旋の不成立と打ち切り

話し合い斡旋によっても、当事者間で合意に至らない場合は斡旋不成立と見なします。
また、斡旋委員は、次のような場合、斡旋を打ち切り、当事者双方に報告するとともに、運営委員会を通じて人権教育委員会に報告します。
a)一方の当事者から話し合い斡旋の打ち切りが要請された場合。
b)一方の当事者から斡旋委員への圧力がかけられるなど、不当な事態が生じた場合。
c)斡旋を開始して相当な期間(1ヶ月を目安とします)を経ても、当事者間の話し合いに進展が見られない場合。

 

苦情処理への移行

話し合い斡旋の不成立、ないし打ち切りの場合、申し立て人は、改めて苦情処理を求めることができます。この場合も、担当の相談員を通じて申し立てることができます。


6.苦情処理と調査・措置

 

苦情処理とは?

申し立て人が、被申し立て人に対する措置、就学・就労の環境改善などを花園中学高等学校に求める手続きです。この手続きは申し立て人が、運営委員会に苦情処理の申し立てを行った場合 に開始します。
ただし、被害の程度が重大であることが明白で、花園中学高等学校としての対応が緊急に必要と認められる場合、被害者等からの苦情処理申し立てがなくても、運営委員会として独自に手続きを開始することがあります。この場合も、原則として、被害者の同意を必要とします。
なお、不特定多数の者に不快感を与えたり、就学・就労環境を悪化させる可能性のある行為について、当事者にそれを改めさせることが容易であると判断できる場合、被害者等からの申し立てがなくても、運営委員会が迅速かつ適切に対処します。

 

苦情処理の申し立てがあった場合、次の手順で調査と措置協議を行います。

 

a)調査委員会の設置

 

ⅰ運営委員会は、人権教育委員会に報告するとともに、セクシュアル・ハラスメントの事実関係を調査するために、事案ごとに調査委員会を設けます。調査委員会の構成は、当事者が生徒であるか、教職員であるか、その他であるか、によって異なります。詳細は運用細則に定めます。
いずれの場合にも、男女の構成に配慮するとともに、公正を期すために、外部専門家(弁護士)が参加します。さらに必要な場合、弁護士に調査を委託します。なお、当該事案の相談員は調査委員から除きます。
ⅱ調査委員会は、当事者および当該事案に詳しい関係者から事情を聴取します。必要に応じて関係資料の提出を求めることができます。調査委員会は、事情聴取に際して、当事者及び関係者から申し出があった場合、原則として第三者、保護者の立ち会いを認めます。
調査委員会は、原則として1ヶ月以内に調査を終了し、調査結果を運営委員会を通じて人権教育委員会に報告します。

 

b)人権教育委員会による措置協議

 

ⅰ人権教育委員会は、調査報告を受けた場合、速やかに協議を行い、措置案を作成します。学校長は人権教育委員会の協議を踏まえ、直ちに措置を実行します。
ⅱ人権教育委員会は、担当の相談員を通じて、花園中学高等学校としての対応を被害者に報告します。さらに、被害者本人の意思を尊重し、被害者・加害者・関係者の名誉とプ ライバシーに十分配慮した上で、事実経過と結果を花園中学高等学校全構成員に公表し ます。

c)セクシュアル・ハラスメントに対してとられる措置

ⅰ被害者に対しては、花園中学高等学校として、心理的ケアを含む、可能な限り最善の救済策がとられるようにします。
ⅱ再発防止をめざし、加害者に対しては研修を義務づけるとともに、就学・就労環境の改善に取り組みます。
ⅲ加害者は、その悪質性の程度に応じて、「就業規則」、「生活指導規則」に基づく処分・特別指導の対象となることがあります。

 

d)申し立て人に対する報告義務

 

調査委員会・人権教育委員会は、申し立て人側の要請に応じて、申し立て人に対する経 過報告を行う義務を負います。この報告は、原則として運営委員会事務局が行います。ただし、調査・措置協議の客観性・中立性・公平性を失うことのない内容に限られます。

 

e)調査・措置協議に対する不服申し立て

 

申し立て人側または被申し立て人側は、調査・措置協議に対する不服申し立てを行うことができます。人権教育委員会は不服申し立ての内容を検討し、その内容が妥当な場合、 早急に適切な措置を講じます。

 

f)調査・措置協議の中止

 

申し立て人側が、調査・措置協議の過程で、申し立ての取り下げを明らかにした場合、調査委員会・人権教育委員会は、原則として調査・措置協議を中止します。


7.その他

 

被害者救済の緊急措置について

話し合い斡旋、苦情処理の申し立てがなされた時点において、または、場合によっては相談の途中、セクシュアル・ハラスメントの疑いがある行為が継続しており、被害を受けている者を救済する緊急措置が必要な場合、人権教育委員会は当該事案担当の相談員と協議し、臨時の措置を検討・実施することができます。

 

花園中学高等学校の対応に対する不服申し立てについて

申し立て人側または被申し立て人側は、花園中学高等学校の一連の対応全般に対して、不服申し立てを行うことができます。人権教育委員会は不服申し立ての内容を検討し、その内容が妥当な場合、早急に適切な措置を講じます。

 

虚偽の申し立て・証言の禁止

相談・話し合い・調査のための事情聴取において、虚偽の申し立てや証言を行うことを禁じます。

 

報復行為等の禁止

セクシュアル・ハラスメントの相談や話し合い斡旋・苦情処理申し立てをしたことに対して、被申し立て人側が報復的行為(申し立て人のプライバシーに関することや、話し合い・調査の途中でその内容を吹聴するような行為を含みます)をとることを禁止します。また、被申し立て人以外の者が、申し立て人側に、何らかの差別的・不利益な扱いや、いやがらせなどを行うことも禁じます。

 

守秘義務について

生徒からの相談を受けた教職員、相談員、運営委員および事務局員、調査委員・人権教育委員、その他手続きに関わった全ての者は、その過程で知り得た情報に関する秘密を厳守する義務を負います。また、文書などの管理も厳重に行わなければなりません。

 

上記の事項に反する行為について

上記の事項に反する行為に対しては、花園中学高等学校として、「就業規則」「生活指導規則」に基づく処分・特別指導を含む厳正・適切な対応をとります。

 

刑事告訴、民事訴訟等への対応について

花園中学高等学校は、セクシュアルハラスメント事案に対して、本ガイドラインに基づいて責任を持って対応しますが、当事者には、全ての段階において司法機関や学外団体を利用する途が あります。その際には、人権教育委員会は、本ガイドラインの趣旨に基づいて花園中学高等学校としての対応・措置案を作成し、学校長を責任者として実行します。

 

Ⅳ セクシュアル・ハラスメント防止のための施策

 

運営委員会・人権教育委員会は、セクシュアル・ハラスメントを防止するために、次のような活動に取り組みます。


1.啓発・研修の取り組み

 

啓発のための冊子等の作成

セクシュアル・ハラスメント防止と啓発のための手引き書、リーフレット、ポスター等を生徒・ 教職員とともに作成します。

 

研修の取り組み

花園中学高等学校構成員のセクシュアル・ハラスメント問題に対する理解と自覚を深めるた めに次のような研修・学習活動を実施します。また、その過程で、プログラムの開発を進めま す。

a)運営委員・事務局員・相談員研修
b)管理職研修
c)新任教職員向けガイダンスと定期的な教職員研修
d)生徒の学習活動(新入生オリエンテーション、授業、人権HR)
f)保護者対象の取り組み(新入生保護者へのガイダンス、PTA研修)
e)加害者研修

 

2.報告・調査活動

 

ガイドライン運用についての報告

 

年度ごとに、ガイドラインの運用に関する概要(相談件数、話し合い斡旋・苦情申し立て件数と対応結果等)を公表し、本校の現状について、花園中学高等学校構成員に情報を提供します。なお、公表にあたっては、行為を受けた者の意思を最優先し、また、関係者の名誉とプライバシーを侵害することがないよう配慮します。
この報告をもとに、セクシュアル・ハラスメント問題に取り組む学外団体からの評価を受けます。

 

セクシュアル・ハラスメント実態調査

 

必要に応じてセクシュアル・ハラスメントの実態調査を実施し、その結果を花園中学高等学校構成員に公表します。なお、実態調査の実施と結果の公表に際しては、プライバシーの保護に配慮します。

 

学内の意見集約

花園中学高等学校構成員からセクシュアル・ハラスメント対策に関する意見や要望を聴取し、運営委員会・人権教育委員会で検討・対処します。

 

その他

その他、必要に応じて、セクシュアル・ハラスメント防止のための施策を実施します。


Ⅴ 本ガイドラインの見直し・改定

 

人権教育委員会は、本ガイドラインの運用状況、実態調査、学内の意見、学外団体の評価、社会状況の変化等を検討し、毎年ガイドラインを見直し、必要に応じて改定を行うものとします

 

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