【卒業生インタビュー】清水遥花さん(ディスカバリーコース4期生)「探究活動が今の私につながっています」

中学校(中高一貫)探究学習
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話し手:清水遥花さん(ディスカバリーコース4期生)関西大学工学部環境都市工学部

聞き手:伏木先生(ディスカバリーコース統括責任者)


探究活動のテーマと具体的な実践

伏木先生:こんにちは。では早速ですが、ごめんね、お忙しいところ。

清水さん:全然大丈夫です。次の授業も大丈夫です。秋学期なので。

伏木先生:今日は、探究活動を中心に伺います。清水さんは5年間探究に取り組んでこられたので、その経験談をお聞きできたらと思っています。

よろしくお願いします。

清水さん:はい、お願いします。

伏木先生:まず、ゼミ活動について伺います。どのような研究テーマで取り組んでいましたか?また、具体的にどのような活動内容をされていたか、この2点をまずお聞きしたいと思います。

清水さん:研究テーマは、「快適でサステナブルな建築物作り」です。設計などをメインに、人が快適に過ごせるという点と、環境面の両方に焦点を当てることを大切に研究を進めました。

伏木先生:ありがとうございます。では、活動内容について具体的にお願いします。

清水さん:まずは調べ学習で深掘りしていきました。それから、伏木先生に最初にご紹介いただいた1級建築士の方へお話を伺ったことが大きいです。そこから、ボランティアに参加したり、プレゼン大会に出たりと、活動を通じて探究内容をより深めていくことができました。

伏木先生:ボランティアでは、具体的にどのような活動をされたのですか?

清水さん:間伐材を切るボランティアです。そこでは、活動に関係している方々から色々とお話を聞くことができ、多くの学びを得られました。

伏木先生:なるほど。外部の方と繋がってボランティアをしたり、学外でのプレゼン大会で発表したりされたのですね。

外部での発表については、また後ほど深く伺います。

次に、印象深い体験についてお聞きします。これまでの探究活動の中で、特に記憶に残っている、あるいはインパクトが大きかった経験があれば教えてください。

清水さん:全く別のテーマで探究を行っている他の学生の話を聞いたり、彼らがどういう活動をしているのかを聞いて、それが自分にとってすごく刺激になったことが印象に残っています。

伏木先生:ありがとうございます。では、次のテーマに移ります。先ほどもお話に出た外部との連携についてです。

具体的にどういう外部の方と繋がってきたか、そして、国際シンポジウムの話をもう少し深掘りして聞いてみたいと思います。

まず、外部と繋がることで、ご自身の中でどのような変化がありましたか?

清水さん:やはり、学校内だけでは、建築や環境の専門家の方の専門的な意見を聞くのは難しいです。

外部の方と繋がることで、建築業界の現状や、普段知ることのできない大切な課題が見えてきた点が、すごく良かったと思っています。

伏木先生:やはり外部と繋がることは大切ですね。この「外に繋がっていくこと」を後輩たちに伝えていきたいのですが、

清水さんから、恥ずかしがっている後輩たちに向けて、何かエールやアドバイスがあれば教えてもらえませんか?

清水さん:自分の周りには、目標をもって行動している人がいて、すごいな、尊敬するなと思う部分がすごくあります。

私は人前で話すのは苦手なのですが、それでも自分にできることはないかと考えました。

自分の好きなことを突き詰めていくのは、恥ずかしがる人でもできると思うんです。

そこで深く追求できれば、それを誰かに伝えたいという気持ちも少しは出てくるはずです。

だから、まずは自分の好きなことや、探究してみたいことを追求することから始めてみてほしいです。

伏木先生:なるほど。ありがとうございます。やはりそこが重要だと思います。

国際シンポジウムに参加して、色々な高校生や専門的な知見を持つ方に会ったことで、やはり「外に出てみる」と変わることも大きくなったということでしょうか。

清水さん:はい、そう思います。

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探究を通じて得られた力とグループ活動の意義

(上の写真は学年末に実施されるプレゼン大会の時のもの)


伏木先生:ありがとうございます。では、次の内容に移ります。探究活動が将来に与えた影響です。

この花園での5年間が、ご自身の進路や、自分自身にどのような影響を及ぼしましたか?

清水さん:高校2年生の時にやったことが、そのまま今の大学生活に直結していると感じています。

それ以前の1年から4年の時は、ただ探究はしていましたが、自分が何をしたいのかが明確ではなかったので、モヤモヤしていました。

やはり「見つけていきたい」という気持ちが強くなり、高2で見つけたテーマをずっと追求していこうという気持ちがより強くなりました。

伏木先生:探究をしていた中で、ご自身が「火がついた」と感じたのはいつ頃ですか?

清水さん:やはり高校2年生の時ですね。高校1年生の終わり頃に、探究を頑張りたいという気持ちが湧いたのですが、まだテーマが曖昧でした。

伏木先生:なるほど。ご自身のマインドの中ではどのような変化があったのですか?

清水さん:高校1年生の頃から、将来について考える時期でもあり、「進路どうしよう」と不安に感じていました。

その時、周りの同級生で探究を頑張っている子を見て、「好きなことが明確化しているな」と感じて、「自分もそういうものを見つけたい」という気持ちが強くなりました。

伏木先生:そういう意味では、やはり周りの環境というのも大事ですね。 清水さん:はい、大事だと思います。

伏木先生:お互いに切磋琢磨し合うという環境が、自然とあったのですね。それが探究を進めていく上での追い風になったということでしょうか。

「もっとこういうことをやっておいた方がいいよ」という部分があれば、理由も含めて教えていただきたいです。

清水さん:はい。探究活動の面白さは、やはり興味のあることを追求していった先にあります。

深く追求していった先には、それを公開したり、他の人に伝えたりする場が設けられると思うんです。

頑張ってきた分だけ、そういう機会が与えられ、そこで色々なアドバイスをいただいたり、「すごい」という意見をいただいたりする中で、

「頑張ってきて良かったな」というやりがいを一番感じました。

それが大学生活で活きているのですが、やはり「行動する力」は大事です。疑問に思ったら「聞く」ということを大切にしています。

今、数学や物理が苦手なのですが、分からないことがあれば、すぐに研究室に行って聞いています。

あとは、自分の専門分野だからというのもありますが、建築はやはりプレゼンが大事です。

秋学期からプレゼンテーションの授業があるのですが、そこでプレゼン能力が直接活きてくると思っています。

人に伝えるということは、どんな場でも大事ですから、簡潔さや伝わりやすさを考える力を、中高の時に培えて良かったと思っています。

伏木先生:なるほど。1つはプレゼンや表現発表ですね。今の大学生活と繋がっていると感じます。

もう1つは、アクション(行動)を起こす力です。これは大学生活に限らず、思い立ったらすぐにアクションを起こせる習慣や癖が身についたのですね。

確かに、私も清水さんのそういう姿を見てきたので、その力が繋がっているなと強く感じます。

ところで、建築の道に進んで、この進路を選んだことへの自信の部分はどうですか?

清水さん:課題が多くてとても忙しいのですが、それ以上に、中高で憧れた部分が強かったので、そのために頑張ろうと思えます。

伏木先生:そのストーリーが、ご自身の中でしっかり辻褄が合っているのですね。しっかりと整理された状態で大学での勉強、そして研究に繋がっていることを感じます。

引き続き頑張ってください。

清水さん:はい、頑張ります!

伏木先生:探究活動では、今回のグループ探究以外にも、ミッションチャレンジや企業ミッションがありましたね。

特に、ミッションチャレンジの経験についてお話しいただきたいです。ミッションチャレンジをやって良かった点や、そこから学べたことは何でしょうか?

また、今後中学校でグループ探究を主に行っていくにあたり、「グループでやる意味」を清水さんはどのように感じていますか?

清水さん:はい。やはり、お互いの意見がぶつかり合うこともあるかもしれませんが、その分良いものができると思います。

また、違う視点からの意見も出てくるので、高め合えるということもありますし、一番は協調性が身につくと思っています。

私たちのクラスは人数が少ない分、特に協調性を大事にした方がいいと感じていたので、協調性が身につき、色々な意見が言いやすくなったという点があります。

伏木先生:人によって価値観も違う中で、一つの目標に向かっていくために、調整力が必要だったり、コミュニケーションの大切さを感じられたのですね。

では、次の質問です。探究活動を通じて、この5年間で清水さんが得られたものは何だと思いますか?

思考力や表現力、探究心などが挙げられますが、ズバリ、アクションする力やプレゼン力以外で、他に何か1つあれば教えてください。

清水さん:やはり、適応していく力だと思います。プレゼンなどを行った後で、見直してどんどん良いものにしていくという力です。

伏木先生:あ、なるほど。「適応していく力」。自分の中で様々な意見を取り入れたり、さらにブラッシュアップしていこうとする力が試された、ということですね。はい、ここも大切だと思います。

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伴走する教員の役割と未来への展望


伏木先生:次は、伴走する教員についてです。私や、ミッションチャレンジなどで関わった先生方がいたと思いますが、清水さんにとって「どういう伴走をしてくれるとありがたかったか」、あるいは「こういうことをしてくれたのがありがたかった」という点はありますか?

清水さん:はい。自分は、図書館に行ったりして、深める(必要最低限の部分)はできたのですが、

「そこから次に進む」ということがなかなか自分だけではできませんでした。そこで、先生との面談が定期的にあったことで、

私の作品を見て「こういう専門の人がいるよ」「こういう分野があるよ」と教えていただき、

外部との繋がりを持たせてくれる機会をいただいたことが、次のステップアップに繋がり、すごくありがたかったです。

伏木先生:なるほど。やはり、外部と繋がっていくところは、私たち教員がお手伝いできたのかなと思います。

探究において、先生方に求められる姿は、普段の授業のように教えることではなく、寄り添って指導していくという形が多かったと思いますが、

それは清水さんにとって問題なかったですか?それで良かったですか?

清水さん:はい。私の中には「自分で頑張ってみたい」という気持ちがあったので、自分でできることは自分でやりたいという思いがありました。

その上で、外との繋がりを持つ機会など、自分にはできないアシストをしていただいたことが、とてもありがたかったです。

伏木先生:ありがとうございます。これからの後輩たちにも、他の先生方とも協力して、そういう形で伴走できたらと思っています。最後に、将来の展望について伺います。

現在の段階で、今後の大学生活でどのような目標をもって頑張っていきたいか、あるいは将来の夢も含めて、簡単にお聞かせください。

清水さん:はい。今取り組んでいるのは、事業で専門的な建築のことを学び、夏休みには「建築新人戦」というコンペのスタッフをして、模型やコンペの内容、求められていることなどの情報収集をしています。数年後には自分がコンペに出す側になり、自分で考えた素晴らしい模型や案を考えたいと思っています。

そして、将来は建築士になりたいです。ただ設計するだけでなく、「人」の視点でも考えられる、そして環境」の視点でも考えられる、両面から考えられる建築士になりたいと思っています。

伏木先生:高校生の頃に語っていたサステナブルや建築士という初心が、今も目標に反映されているのですね。大学の環境や生活には慣れましたか?

清水さん:慣れました。最初は不安でしたが、同じような目標を持つ人が多くて、すごく刺激になります。学校に行って学んでいくのが楽しいです。

伏木先生:最後に、探究をベースに話をしてきましたが、花園での6年間を振り返って、「ここが良かったな」と思うこと、探究も含めて何かありますか?

清水さん:はい。やはり、「行動する」ということが自然と身につくような教育方針だったかなと思っています。ジャパンツアーやワールドツアーなども自分たちで計画するというのがあって、「どうしたらより良いものになるか」と自ら考える機会が、花園には多かったと感じています。本当に自由で、過ごしやすかったです。

伏木先生:なるほど。絆の部分はどうでしたか?6年間、ほとんど同じメンバーと少人数制の中で学んできたことについて、どう思いますか?

清水さん:はい。やはり6年間ほぼ一緒ということで、相手の性格がだんだんわかってきます。色

々ぶつかることはありましたが、そこで解決して、より仲を深めていくことができたので、少人数ならではの強い絆になったと思っています。

伏木先生:問題が発生しても、逃げずに立ち向かって、みんなで話し合って向き合っていくしかない、という環境だったからこそですね。

その中を一緒に付き合ってくれた、持ち上がりの担任の先生方の存在はどうでしたか?

清水さん:はい。とても一番良かったです。知っている先生だったというのもありますが、一番安心感がありましたし、「この先生なら任せられる」という信頼感が強かったです。

伏木先生:そうですね。お互い持ち上がりで、生徒も先生も、お互いのことをよくわかっているからこその、大きな強みですね。

では、今日はそろそろこれで終わりたいと思います。本日はお時間をいただき、ありがとうございました。

清水さん:いえ、こちらこそありがとうございました。


本校ホームページでも清水さんが「国際シンポジウム」に出場された時の記事を掲載しています。

「一貫5年生Dコース 2023年度第9回高校生国際シンポジウム(全国大会)でゼミの研究成果を報告しました」